知的障害を持つ人たちが、北海道の恵庭市にある遠藤牧場で、長い間給料を受け取ることなく働かされていた問題が起きました。
この問題に関して、牧場経営者たちに対して法的な訴訟が行われることになりました。
訴えを起こしたのは、知的障害を持つ60代の男性3人で、彼らは遠藤牧場で住み込みで働いていました。
この牧場は、3年前に亡くなった遠藤昭雄さんの妻や長男、恵庭市に対して訴訟を提起しました。
彼らは、約9500万円の損害賠償などを求めています。
弁護士の中島氏は「この訴えの基本的な要素は、過酷な生活環境、過酷な労働条件、不当な金銭的な圧迫という3つです。」と述べています。
弁護団によると、これらの男性たちは最も長い人で約45年間も牧場で働いていましたが、水道のない小さな建物で暮らし、風呂に入ることもままならないほど過酷な環境で生活していました。
彼らはほとんど休みなく牛の世話や農作業を行っていたにもかかわらず、給料は支給されておらず、さらに彼らの障害年金（支援の一形態）は約5000万円以上が横領されていたようです。
市当局は問題を把握していたものの、遠藤さんが元市議会議員であったことから虐待が見過ごされていた可能性があると主張しています。
