米司法省は24日、イーロン・マスク率いる宇宙開発企業スペースXが、採用過程で難民や亡命者を不公平に扱っているとして訴えられました。
この問題について、司法省によると、スペースXは2018年9月から2022年5月までの間、難民や亡命者が同社の求人に応募しないように仕向け、公平な機会を与えなかったとされています。
イーロン・マスクやスペースXの幹部は、オンライン投稿や発言を通じて、同社は米国市民や永住権保持者以外を採用できないと誤った情報を広め、難民や亡命者が応募を諦めるように影響を与え、実際に応募があった場合でも考慮しなかったとされています。
特に問題視されているのは、2020年6月にマスクがツイッターで「スペースXで働くためにはグリーンカード（永住権）が必要で、ロケットは高度な兵器技術として扱われるため」と述べたことです。
また、2016年9月のビデオでは「通常の就労ビザでは当社で働くのは難しい」と言っています。
スペースXとマスクは、国際武器取引規制と輸出管理規制という輸出管理法に基づいて、米国市民でない人々の雇用が制限されていると主張しています。
しかし、司法省はこれらの法律は難民や亡命者も「米国市民と同等に」扱うことが求められていると指摘しています。
司法省は、長い間にわたるスペースXの雇用慣行が「亡命者や難民に害を及ぼした」と主張しています。
米国の移民法によれば、迫害から逃れて国境に入国した移民は、一定の手続きを経れば合法的に国内に留まることができます。
一方、国土安全保障省は、他国から米国に入ろうとする難民と、すでに米国内にいる亡命者を区別しています。
亡命者は強制送還の心配なく米国内で生活し、労働し、市民権を得るプロセスを開始することが法的に認められています。
連邦法では、雇用主は市民権、移民ステータス、国籍に基づいて採用候補者を差別することが禁じられています。
